2018年、行く年へ。
2018年が終わる。
この年は、私にとって、年の始まりには想像もしていない急転直下な年だった。
今は落ち着いているけれど、やっぱり考えると自分でも驚く。新卒で入社して10年以上務めた会社を退社するなんて。自分は何もできないからこの会社を出たら新たな就職先がなくて困るから辞めない、という臆病な理由をひた隠しにしながら務め続けていた会社を、出てしまうなんて。
気持ちの変化に今でも驚いてしまう。
2018年はどんな1年だったのか、振り返ってみよう。
●2018年の始まり
年始、私は書き初めにはまっていた。書き初めといっても、硯や墨を用意するのは大変だから、ノートと筆ペンを持ち歩き、年末や新年に催す忘年会や新年会で、振り返りを描きあったり、今年の目標を書きあったりする簡略したものだけど。一人で自由に書いてもらう場合もあったし、一人が話しているのをもう一人が聞いて、インタビューメモのように時系列で思っていることを浮き彫りにしていくようなこともやった。これが結構良かった!半年経って、ふと思い出した時、「あぁ、進んでいたんだな」と図らずも気がつくことができたから。詳細な内容は日本に置いてきてしまったので、今はわからないけれども「私は色々悩んでいるから今年は動く」的なことを書いたと思う。
あぁ、そういえば2017年末に疲れて家に帰り、電気ストーブの前でうたた寝してしまい、左足に親指大サイズの火傷を作ってしまったんだった。ベッドは1m先にあるのに、何をやってんだか。低温やけどに、ご注意を。
●ライブやミュージカルを楽しむ
ナマモノが好きだから、気になるものには行っている。今年は2回行くこともあった。
1/13 プルートゥ、1/19OAU@billboardlive東京、1/20Ricky-G@nui、1/26プルートゥ2回目、4/1ACIDMAN@Zepp、4/7シンクロニシティ@渋谷、4/10福原美穂@billboardlive東京、4/30SpecialOthers@野音、5/12~13Ricky-Gcamp@星の降る丘(群馬)、5/26-27GreenRoom@赤レンガ倉庫、6/2~6/3タイコクラブ@長野、談ス@大手町ホール、7/7Punpee@代官山UNIT、8/5RENT@東急オーブ、8/8RENT2回目、9/14-16NAC@群馬。
好きなものは固まっているし、一緒に行く友達も「いつもの」友達。気を使うこともなく、自然体で一緒にいることができる。たくさん行ったけど、どれもやっぱり楽しかった。引き続き行けるように、この資金は調達できるようにしておきたいな。
(タイコクラブ)
(談ス)
●馬にであう
馬に出会う前から考え方や価値観が少しずつ変わっていっていることはわかっていた。儲け優先で自分勝手な社会によって、人間にとって生き物にとって地球にとって、良いとは思えないものが蔓延している状況に、疑問を持ち始めた。・・・いやいやいや、かっこつけるな。そんな崇高な考え方ではないでしょ。ただ腹が立っただけ。気がついたら国の手のひらで踊らされていて、権力のある人が牛耳っている状況に、腹が立っただけ。
ダイエットと健康にいい食べ物は、「自然なもの」だとある本を読んで知った。農薬や肥料が過剰に使われていないもの、促進剤で成長させらていない動物や魚、添加物が大量に入っていないもの。なぜなら、動植物に蓄えられた成分は、それを食べた人間に蓄積していくから。作る人にも影響を及ぼし、大地や水にも影響を及ぼしてしまう。でも、安く早く大量に作り、利益を得たいという大きな権力はそうは言わない。広告を使って、「美味しいよー」「安いよー」「早いよー」と楽で便利な方法を提案してくれる。「お互いにとってwinwin」という契約でビジネスは成り立つが、その「お互い」には「生活者」は含まれていない。私は、選択がたくさんあるように見えていたけれども、実は選択できるという罠に引っかかり、選択肢の外をみないように、うまくコントロールされていたのだ。
そのことに気がついてしまった。今までそんなこと、考えてなかったのに。
でも気がついても、やっぱり安定した収入は欲しいし、仕事をやめる勇気もなくて、そのまま現状維持でいたんだけど、少しずつ変わってきた価値観が「馬」と出会ったことでスピードを上げていった。
1/29に馬の人に会う、2/12馬セラピー@比企の丘キッズガルデン、5/1~5/4馬牧場で暮らす@出雲おろち牧場、6/7馬牧場@比企の丘キッズガルデン、6/25-26馬講習@ピリカの丘(札幌)、11/29馬の講演@国連大学。
年の初めに会った無礼な馬の団体の代表。「会社なんて意味のないことはやめろ、そんなこと無意味」と言われた。あの時「ふざけんな、何もわかっていないくせに」と反論した。でも彼の言う通りになっている今、あれは予言なのか・・・。
馬の魅力は、特定の人に懐くことがなく、その場で相手とのコミュニケーションをとり、人間よりも体が大きいこと。
大きく静かな鏡のような馬に向き合い、馬を中心に人間が暮らすと、多少の違いはどうでもよくなる。人と人の一対一の関係が、人と馬と人の一体一対一の関係になることで、「人間同士」の枠が広がって、「生き物同士」の枠になる。すると、「人間」の違いはどうでもよくなってくる。だって、馬の方が違う生き物だから。そんな自分と生き物として実感するなんて感覚になることも、驚きだった。他にも理由はあるのだけど、そんな気持ちになってしまったら、会社員でい続けたいと思えなくなってしまったのだった。
でも牧場で働こうと決めたわけではない。馬はすごい。でも生き物だ。生半可な気持ちでは厳しいと思う。
北海道の牧場が心に留まるが、スタッフ全員英語がペラペラ。馬の本も英語が多く、交流する相手もアメリカだったり、中国だったりとグローバル。今行ったら、私だけ取り残されて一人ぼっちな気持ちになるような気がしてならない。馬のボロを取るだけの人になるような気がしてならない。何か負い目を感じながら、留まることを目的としてい続けるような気がしてならない。
武器が欲しい。それにはやはり英語なのだろうと思う。あと体力。
(出雲の牧場)
●日本仕事百貨のナカムラケンタ氏文章講座に参加する
前職では文章を扱っていた。「いいことを言う」都合主義の文章だった。伝わるように書いたとしても、クライアントにとって響きの悪いところは削除して、当たり障りのないいところと聞こえのいいところだけが選ばれる。企業から依頼され、企業の持ち物になる文章はそうなってしまう。「広告」とは、そういうものだ。
だから、そうではなさそうな「仕事百貨」の文章はどうやって作るのかを知りたくて、聴講生で受講してみた。ら、取材がとてもとても長い。その人やその会社やその仕事の温度や空気が文章から感じられるように、丁寧に丁寧に聞いて作っていた。これは、人や仕事全般に興味があって、好きでないとだめだ。私は今、事業で生み出されるものに対して、自分で良し悪しをつけてしまう。これって世の中にいるのかな、いらないんじゃないのかな、と相手に対して判断をしてしまう。
私には向いていないけれど、ビジョンがあるメディアであれば、「伝える」ということに正直でいられるのかもしれない。お金はあんまりもらえないだろうけど。
●発酵農業活動
「発酵」という現象に出会って、生き方が楽になった。違ってていいんじゃん、と思えるようになった。で、企業が広告でいう多様性って意味を操作しているじゃんか、と思うようになった。違いを受け入れる。それは、口でいうほど簡単じゃない。脳の奥底に土台になっている、私は日本人で、私は健常者で、私は女性で、私は両親がいるという前提。前提は無意識なものだから、前提から全く違う人の気持ちや行動は想像では補えない。だからそもそも全部を理解はできない、とする。でも一部は理解しようとする。そうやって少しずつ、共有できるものから歩み寄っていけばいいのだろう、きっと。
多様性は、答えがない。多様性は、関係だからだ。関係に終わりはない。
だからこそ、それができている小さな小さな微生物に心を惹かれた。
3/9 発酵醸造フォーラム@旧醸造試験所、3/24-25 お蔵フェスタにスタッフ参加、4/21 農大の菌活の科学を受講、5/20寺田本家雑草取り、7/5土と微生物、7/13kabi@目黒、7/15農薬の講座@ナチュラルハーモニー(神奈川)、8/12-15ほぼ自然栽培の農家へ@成東(千葉)、9/2さおりの手伝い@キッチハイク、9/11レムケなつこさんのセミナー、10/2お弁当展、10/7タルマーリー夫婦講演@ナチュラルハーモニー(その後会食)、10/14発酵食@ナチュラルハーモニー、10/30THINKABOUT@表参道、10/31タルマーリー×箕面ビール@神田、11/10まりこさん鳥取移住説明会@麹町カフェ、11/29エイタブリッシュ ランチ。カフェスロー。
タルマーリーさんと出会ったのは1年前の本の中だけど、今は顔を覚えてもらえるようになった。会いにいく、会いにいく、会いにいく。3回、私の好きを伝える。そうすればきっと、好きが伝わる。そのポリシーはこれからも無くさないで行こうと思う。
最近はベジタリアン料理、ビーガン料理に興味がある。野菜がこんなに美味しくなるなんて!とびっくりすることが多いから。もっとめんどくさいを遠ざけて、やってみたい。うん、ブレンダーを買おう。
(お蔵フェスタ)
●料理をする
初めて一人で料理レッスンにいってみた。ビーガン料理家のiinaさん。彼女の料理は鮮やかで美しくて目にも楽しい。そして、感性が素敵。そんな彼女が梅干しをレクチャーするというので参加してみた。
6/23iinaさんの梅干しレッスン
梅仕事の中でも、梅干しはめんどくさいもの、と思っていた。でも梅ジュースを作る感覚でOK! こんなに簡単に梅干しができるなんて、これからの暮らしに役立つ。梅雨の時期に梅をつけて、梅雨明けに太陽の光を浴びせる。梅の雨と書いて、梅雨。ネーミングセンス、最強にいい。
(梅干しレッスン)
●かっこいいデートの仕方を知る
セグウェイの海老名ベースで遊んだ後、電車に乗って箱根の日帰り温泉へ。
箱根の天山湯治郷は、温泉も環境も食べ物も休憩どころも、何をとっても素敵。
湯治の意味もわかったし、温泉にゆっくり浸かりたい時にはここへいく。
(天山湯治卿の入り口)
●大きな買い物
国産のクロスバイクを購入。国産のメガネを購入。
長く付き合うものは、いいものを買おう。
●新しい出会い
マーケットを主催するA氏と出会う。彼との出会いで「考えを押し付けてもわかってはもらえない」ということ、「価値観が変わった今、これまでの友達に全部理解してもらうことは無理。定点観測のような気持ちで細く長く付き合えばいい」ということを教えてもらった。おかげで、とても楽になった。それまで、わかってもらえないことにストレスを感じていたから。彼はわかってくれる人。だから、わかってくれる人をこれから広げていけばいいのだ、ということがわかった。
新しい出会いは彼くらいだった。
2019年はもっと新しい出会いを迎えにいった方が良さそうだ。
★気になったこと
地球の仕事大学というのがある。
結構高いから、紹介されている本を読むだけでもいいなと思う。
地球のしごと大學 – これからの 生きる と しごと を創る
SDGs。気になると言いながら、何も足を踏み出していない。
本を読もう。
●9/28最終出社日として会社を退職後、三ヶ月。
・知り合いのケータリングの仕込みを少し手伝う
・知り合いのマーケットの売り子を少し手伝う
・初めてハローワークにいく
・10/25-27 女三人CAMP@三宅島
・11/1-4 30代〜60代まで各世代一人ずつ集まっての奄美大島旅
・11/16-18 式根島CAMP
・11/19-22 母と韓国旅行
・12/17-1/23 ドイツ(ミュンヘン、ベルリン)
会社を辞めたのは9月末。まだ三ヶ月しか経っていない。働いているときは三ヶ月も半年も、1年もあっという間だった。月曜日に出社して、メールチェックしてお昼になり、電話したり作業したりアポに行って夕方になり、何か少し食べて、また仕事をして、帰宅するの21時なら早い方。なんだかんだで、22時や23時になる。終電が連発することもある。折り返しだと水曜日をすぎ、金曜日で終わりだから飲みにいく。土日にキャンプに行ったりフェスに行って、また月曜日になる。それを12回繰り返せば、三ヶ月はすぎる。一体、何をしていたのだろう。仕事は遅かったし要領も悪かったとは思うけど、一体何にそんなに時間がかかっていたのだろう。やっていることに満足、していたんだろう。
(三宅島の溶岩)
(奄美大島のビーチ)
(式根島の地鉈温泉)
(韓国のオーガニックマート)
(ドイツのクリスマスマーケット)
やめて三ヶ月。
まだ三ヶ月なのに、会社員だった時の三ヶ月より遅く感じる。
会社員だったことすら、幻だったような気さえする。
なんでもできる。
だからこそ、なんでもできない。
90冊の本が目の前にあったら、こんなに読まなければいけないのか、と嫌になる。
今はそんな状態で、あれもこれもどれも自分に足りないから、全部やらなければ、と欲張るあまりに、めんどくさくなって何もしていない。
細かくしよう。まずはこれをやろう、と見える範囲を小さくしてやろう。
「考えすぎ」と最近よく言われる。
それはいい意味ではなくて、「動けよ、おい」という意味が真意だと感じた。
動かないのは、全体像を想像して臆してしまうから。
一個ずつ、一個ずつ、見えるところだけ取り掛かろう。