【実食レビュー】あぶらが甘くておいしい北海道放牧豚の肩ロースしゃぶしゃぶ肉。薄さを感じさせない濃いうま味のお肉でした
“放牧で育ったお肉”があることを知ってから、ずっと気になっていました。でも、近くのスーパーや商店街のお肉屋さんには置いていないし、オーガニックストアのものはお値段が張るしで、実際に食べるまでには至らなかったのです。今回、幸運にも放牧豚を食べる機会をいただくことができましたので、気合を入れてレポートしたいと思います。
こんな人に読んでほしい
- 「放牧豚って、何?」と思った人
- 放牧豚の味の違いを知りたい人
- 豚肉料理のレパートリーを増やしたい人
今回食べたのは、広大な北の大地・北海道でのびのび育った豚。私の母は北海道出身で、「北海道産」の商品だとわかると、買い物カゴに入れがちです。
「放牧豚」はストレスフリーな健康豚
放牧豚を販売しているのは、新千歳空港にも近い北海道恵庭市にある「ファーマーズファクトリー株式会社」。生肉の取り扱いに加えて、ソーセージやハムなど豚肉の加工事業も営み、オイシックス・ラ・大地や成城石井、コープなど食にこだわりのある会社と取引をしています。
この時点でもう、「あ、いい商品なんだな」と思っちゃいました(笑)。
ホームページに掲載されていた放牧豚の説明がこちらです。
生後90日を目処に100日間以上、北海道厚真町の広い大地で『放牧飼育』された豚のことです。春夏秋冬をストレスのない環境で健康に育った放牧豚は赤身が濃く、適度な弾力の肉質・甘みのある脂をあわせ持ち、豚肉本来の豊かな味わいを引き出します。また、体に良いとされる不飽和脂肪酸が多く含まれ、安全でおいしい肉になりますNon-GMO(非遺伝子組換え)穀物や大豆かすなどをえさとして使用しています。成長ステージごとに健康に気を配った飼料を与え、抗生物質は一切使用していません。
一般的な養豚よりも、1ヶ月以上長い期間(210~220日)で飼育されるそうです。よく動くことで肉質はしっかりして、うま味が濃くなるんですね。
これが放牧豚の特徴ということは、スーパーで売られている豚肉は、限られたスペースの中でストレスを溜め込み、GMO作物を食べて、健康を損ないやすく、抗生物質を与えられている…ということでしょうか。
事実だとすれば、食ビジネスの闇の深さを感じます…。
…気を取り直して、放牧豚のレポートをしますね!
冷凍の小分けパックで届きました
商品は冷凍で、リーフレットとともに届きました。170gの小分けになっており、日々の料理に使いやすそうです。
明日食べるために、早速1パックを冷蔵庫に入れて、もう1パックは冷凍庫にしまいます。
翌朝、しっとりと解凍されていました。しゃぶしゃぶ用にスライスされているお肉は、一枚一枚が薄いです。まずはそのままの味で食べてみたいので、シンプルに焼きます。
放牧豚はあぶらがおいしい
油を少しだけ引いて、フライパンを熱して、お肉を乗っけます。
じゅわわわ〜。
お肉からじわじわとあぶらがたくさん出てきました。お肉はピンク色で透明感があって、表面がツヤツヤしていて、すでにとてもおいしそうです。だんだんと端っこから色が変わってきたら、裏返します。焼きすぎて硬くならないように、片面30秒ずつくらいで焼きました。
あっという間に焼き上がりました。
焼いた後のフライパンをみると、あぶらが残っています。
う〜ん、もったいない。
そこで、たまごを入れて半熟のスクランブルエッグにしました。
きのことキャベツも炒めて、その上にスクランブルエッグを盛り、豚肉をてっぺんに鎮座させたら、完成です!
まずは、そのまま、いただきます。
お〜、おいしい。なんだろう、あぶらがおいしい。
脂身にコクがあり、ほんのり甘味があります。オイリーだけど、とても上品なのです。
すごいな、これが放牧豚なのか…。
野菜を巻いて一緒に食べたら、たまごが豚のうま味を吸っていて、これもまたおいしい。
あっという間になくなりました。
レシピ「放牧豚のチゲ」
あぶらのうま味を生かして、チゲを作ります。
<材料>
・豚肉 3枚
・しめじ ひとつかみ
・白菜 ひとつかみ
・もやし ひとつかみ
・にら 2本
・たまご 1個
・ごま油 小さじ1
・コチュジャン 小さじ1
・豆板醤 小さじ1
・帆立貝柱の顆粒だし 小さじ1/2
・醤油 小さじ1/2
・生姜 ひとかけら
・ニンニク ひとかけら
・お水 適当
<作り方>
1) フライパンにごま油を引いて中火にして、生姜とニンニクから香りを出します。
2) 豚肉の両面を焼きます。焼いたら、いったんお皿に取り置きます。
3) フライパンに残った豚のあぶらはそのままで、きのこ、ざく切りのにら、ざく切りの白菜を入れて、あぶらが回るように炒めます。
4) 帆立の顆粒だしを少々入れてから、ひたひたになるくらいのお水を入れて中火です。
5) 沸騰したら弱火にして、コチュジャンと豆板醤、醤油をいれます。
6) もやしを入れて、たまごを真ん中に落とします。
7) たまごが半熟くらいまで火が通ったら、お肉をフライパンに戻し、温まったら完成です。
完成です!
あぁ、おいしい。
お肉を数枚しか入れなかったけれど、しっかりうま味が出ています。野菜もたくさんとれるし、フライパンひとつでできるし、ハングリーな時はごはんを入れてクッパにもなるしで、とっても応用のきくレシピです。
レシピ「ピーナッツソースの放牧豚しゃぶサラダ」
しゃぶしゃぶ用の肉ですから、やっぱりしゃぶしゃぶしなくては、と。
<材料>
・豚肉 6〜7枚
・キャベツ千切り ひとつかみ
・きゅうりのスライス 2枚
・砕いたナッツ 少々
▼ソースの材料
・ピーナッツバターパウダー(無糖) 大さじ2
・醤油 大さじ1
・北海道てんさいオリゴ 大さじ1
・MCTオイル 大さじ1
・水 大さじ1〜2
※ピーナッツバターパウダーの代わりに無糖のピーナッツバターでもOKです。その場合は、オイルと水は入れないでください。
※北海道てんさいオリゴの代わりに、はちみつやメープルシロップでもOKです。はちみつは糖度が高いので、大さじ1/2くらいにして味見をしてください。
<作り方>
1) キャベツを千切りにして、塩を少しふって、揉んだら、置いておきます。
2) きゅうりはスライサーを使って、縦にスライスします。ボウルに水を張って15秒くらい洗ったらザルへ。
3) 豚肉は沸騰したお湯にしゃぶしゃぶして、ザルにあげます。
4) ピーナツソースは材料をすべて混ぜ合わせるだけ。もったりする粘度に調整します。
5) 盛り付けです。ソースをお皿に塗り、その上に塩揉みしたキャベツ、お肉を乗せて、リボンのようなきゅうりを飾ったら、完成です。
今回は盛り付けを頑張りました。
しゃぶしゃぶもおいしい。
適度にあぶらが落ちてあっさりしているのは予想どおりですが、予想に反して肉自体のうま味を濃く感じます。
焼くとあぶらのおいしさを、ゆがくと赤身のおいしさを味わえるとは、上質なお肉って、料理法を選ばずにおいしいんですね。これは発見でした。
しゃぶしゃぶしたあとのお湯には豚のうま味が溶け込んでいたので、適度にアクやあぶらを取ったあと、もやしとネギを入れてスープにしていただきました。
まとめ
初めて放牧豚を食べてみましたが、ふだん食べている豚肉との味の違いがはっきりわかりました。放牧豚は、赤身も脂身もどちらもコクがあって、上品でおいしかったです。今度は厚切りのステーキを食べてみたいですね。薄くても満足感が高かったので、厚いお肉を食べたらどうなっちゃうんだろ…ジュルり。あぶらがおいしいから、ベーコンも絶対おいしいでしょうね。放牧豚の味を知ったことで、豚肉を食べる楽しみが広がっています。お肉が好きな方はぜひ、食べてみることをオススメします!