[ Yamabukiの食と旅と体の探究ブログ ]

ハロー。ここは「食と旅、ときどき病気」について語る30s女の小さな部屋です。素敵な食べもの、国内外の旅記、影響力のあった読書、肝臓まわりの体験記がブログのトピックです。うまい例えを言えたときにテンションが上がります。

【実食レビュー】本物のはちみつを見つけた! 北インドの山奥でハニーハンターが集める『ヘブンリーオーガニックス』のローハニー

問題です、ドドン!


Q.「 “本物のはちみつ” とは、一体なんでしょう?」


答えは…。



本物のはちみつ、その答えは?

こんにちは、海外旅行中に現地のはちみつを見つけると欲しくてたまらなくなるYamabukiです。


冒頭の質問の答え、なんだと思いますか?


私が思う“本物のはちみつ”とは、「非加熱のはちみつ」のことです。


実は、スーパーマーケットの棚に並んでいる商品のほとんどは、加熱済みのもの。非加熱の商品は、ラベルや販売ページに「非加熱」「RAW(生)」など記載があることが多いです。

そもそも、はちみつは殺菌力の強い食品で、そのまま食べることができます。それなのになぜ、加熱と非加熱の2種類が存在するのか。それにはビジネス上の理由があるのです。

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パッケージに「RAW」という三文字

はちみつを加熱する理由

はちみつは、ミツバチが花のみつを集めて、巣の中で加工し、水分を飛ばし、濃縮させてでき上がります。ただ花のみつを集めただけではない、ミツバチのプロダクトなのです。より多くのはちみつをとりたい、と考えたメーカーは、巣の中で濃縮しきる前に採取し、人工的に加熱して濃度をあげます。

また、はちみつを海外から日本に輸入する際、運搬容器の中で結晶化して取り出しにくくなったために熱して溶かすという場合もあります。

このように、はちみつを加熱する理由は、商業的な効率化が目的なのです。




加熱すると、どうなるの?

蜜源となる花の種類によって、味や香り、栄養素まで異なるはちみつは、地域性がダイレクトに反映される食べものです。しかし、加熱することによってそれらは失われます。残るのは、糖分。人間が吸収しやすいブドウ糖や果糖などで構成されているので、エネルギー補給が素早くできるというメリットはありますが、本来はちみつとして持っていた栄養素や味わいをいただけなくなるのは、もったいないなぁと思ってしまいます。

だから私は「非加熱のはちみつ」こそ、本物のはちみつだと考えています。


<プチまとめ>
加熱済みはちみつは低価格で入手しやすいので、効率的なエネルギー補給をしたい方、ねっとりしたテクスチャーやまろやかな甘さを持つ甘味料として料理に生かしたい方にはおすすめです。はちみつごとの風味を楽しみたい方、栄養素を多く取りたい方には非加熱をおすすめします。




ヘブンリーオーガニックスのホワイトヒマラヤンハニーとは

ヘブンリーオーガニックスのホワイトヒマラヤンハニーは、北インドヒマラヤ山脈の付近、カシミール地域に生息する花々のみつから作られた非加熱の百花蜜です。ハニーハンターが木に登って野生の蜂の巣から採取する様子が、こちらの動画で紹介されています。


▼0:40あたりから、はちみつの採取シーンが紹介されています
youtu.be

  


人里から離れた山奥が採取地のため、農薬がかかった花の蜜を集めてしまうという危険性もないそうです。実際に検査を実施して、農薬のグリホサートフリー認証をはじめ、エコサートオーガニック認証、USDAオーガニック認証なども取得しています。客観的にも認められたオーガニックはちみつです。




かわいいパッケージと濃厚な甘さ

ヘブンリーオーガニックスでは、3種類の非加熱はちみつを扱っています。ニームハニーとアカシアハニーの単花蜜、今回食べた百花蜜のホワイトハニーです。

ホワイトハニーを手にして最初に思ったことは、「パッケージがとてもかわいい」。太陽、月、雲、木、花などの自然モチーフがミツバチをぐるっと囲んでいるイラストがカラフルで、テーブルに飾ったり、プレゼントにしたくなったりするお披露目したいデザインです。日本のはちみつは、書体が筆文字や明朝体が多く、シンプルで渋めのパッケージばかりなので、かわいい見た目にテンションが上がります。

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パッケージデザインがとってもかわいい


はちみつの色は、キャラメルみたいなぼんやりした白。透明感はなく、濁っています。この濁りはフィルターで濾過されすぎていないという証。結晶化ではないことを確認するために60度くらいで温めてみましたが、やはり透明にはなりませんでした。

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キャラメルみたいなおいしそうな色


フタを開けるとブワッと漂う甘い香り。手の中に収まるこの瓶の量でこんなに香るのなら、巣のまわりはどれだけ甘い匂いなのだろう…。

まずは、そのままパクリ。

舌触りは少しだけざらっとしていて、甘さが濃厚です。ワンスプーンなめただけでも満足感があります。開封したては後味に漢方みたいな薬っぽさを感じたのですが、1週間くらいたってからなめてみたら、今度はキャラメルみたいな香ばしさを感じました。はちみつは体温に近い温度で食べると最もおいしく感じるそうなので、外気温が変わったり時間がたったりすると、味に深みが増すのかなぁと不思議に思っています。

最近では、起き抜けに白湯を一杯飲むときに、ホワイトハニーをペロリとなめています。




(1)たっぷりのはちみつとギリシャヨーグルトとカンパーニュ

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はちみつとろり


はちみつを主役にするならば、シンプルなお食事パンのカンパーニュがぴったり。2センチくらいのスライスにして、トースターでこんがり焼いたら、ギリシャヨーグルトを塗って、たっぷりのはちみつをかけます。

はちみつがとろりとパンにのっかかる光景が好きです。このトロ〜リ感は、メープルシロップともまた違う。ここだけ、時がゆっくりと流れているスローモーションのようです。

はちみつのある朝、幸せなひととき。

イングリッシュスコーンにもかけました。水分のないパサパサな生地に、ねっとりのはちみつはぴったり。

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イングリッシュスコーンにもかけます

(2)ハニーマスタードと新玉ねぎとナッツのタルティー

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白ワインとタルティーヌで過ごす休日


白ワインのおつまみとして、簡単な軽食を作ります。タルティーヌはフランス風のオープンサンドのことで、超簡単に作れるのがポイント。


<レシピ>
●ソース
・マヨネーズ 大さじ1
・はちみつ 小さじ1/2
・粒マスタード 小さじ1/2

●具
・新玉ねぎ 好きなだけ

ボウルに水をはり、新玉ねぎをスライスします。水からすぐにひきあげて、お酢と塩を少し振りかけて和えます。薄味程度で留めておきます。


こんがり焼いたカンパーニュの上に、ハニーマスタードソースを塗り、新玉ねぎをたっぷりのせて、砕いたナッツをのせ、黒胡椒をふって、完成。

ナッツをローストすれば香ばしさがプラス。黒オリーブのスライスとか、ピーマンの薄切りとか、なんでも合いそうなものをのせてOK! ナッツオイルを上からかけても、おいしそう。

爽やかなオーガニックのピノ・グリージョと一緒に、いただきます〜!





新玉ネギのピリ辛とナッツの歯応えに、ジュワーっとしみでるハニマスがものすごくおいしい。豆乳マヨにすれば、ビーガン対応にもできるなぁ。

おいしくするコツは、意外にもパンの焼き加減。カンパーニュは霧吹きで水をかけてからトーストしてください。これをせずに焼くと、パサパサのカチカチなパンになるので、おいしくない。 私は霧吹きがないので、手を水に濡らしてから、まんべんなくパンをなでて、水を補ってあげてから焼いています。そうすると、中はもっちり、外はさっくりのおいしい焼き上がりになるんです。




SDGs/はちみつがインド奥地の経済を変える

おいしくて栄養たっぷりのヘブンリーオーガニックスのはちみつですが、もうひとつ、素晴らしい点があるので触れておきたいと思います。

ヘブンリーオーガニックスは、インド系アメリカ人のアミット・フーダさんと父イシュワー・シン・フーダさんが2005年に創業しました。ビジネスの題材にはちみつを選んだ理由は、インド奥地の紛争地帯を経済で好転させようと考えたから。

「地域に平和をもたらす唯一の手段は、長期的でエシカルな経済をつくることだと信じていますし、実際にその様子も目にしてきました。経済なしでは平和はつくりだせません。紛争地帯の人々に必要なのは、寄付金ではなく仕事なのです」


はちみつビジネスによって、インドの奥地に経済を作る。『for one sweet world(ひとつの優しい世界)』を掲げる彼らの想いと行動力を尊敬します。


▼WIRED記事
「蜂蜜を“武器”にテロリズムと闘う──インドの農村に「経済」をつくる親子の挑戦」
wired.jp





まとめ

世界中で昔から親しまれているはちみつ。海を越えてグローバルに取り引きされている商品から、地域だけで消費される超ローカル商品まで含めると、その数は無限…。ただ未来永劫ではなく、ミツバチがいる限り、という条件付きです。

近年、はちみつが取れる量が減少しているとか、ミツバチが大量に死んでいるというニュースを目にするようになりました。環境破壊が進み、ハチが生きにくくなれば、はちみつをいただくということもできなくなる。自分の好きな食べものから環境問題を考えると、遠い向こうの話ではなく、かなり身近なできごとだと実感します。

▼参考:森林ジャーナリスト 田中淳夫氏によるはちみつ量減少に関する記事
国産ハチミツが大不作。その原因を探ると意外な現象が見えてきた(田中淳夫) - 個人 - Yahoo!ニュース


ヘブンリーオーガニックスは蜂の巣を破壊せずに、再生できる状態で採取することを選んでいます。循環できるやり方は、メーカー側からすれば、面倒くさい作業になる。だからこそ、それを選び、やり続けていることがとても素晴らしいと思います。

私も買うものを「選ぶ」ことで、彼らを応援することができる。おいしくて、やさしいヘブンリーオーガニックスのはちみつは、正真正銘「本物のはちみつ」でした。

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本物のはちみつ!!!

商品説明

・名 称:有機蜂蜜
・原材料:有機ホワイトハニー(インド)
・内容量:340g
・賞味期限:商品ラベルに記載
・保存方法:直射日光、高温多湿を避け、冷暗所で保存してください。
・原産国:アメリカ合衆国

www.glory-shop.jp