【実食レビュー】自然栽培の柿酢はキラキラ琥珀色。そのまま飲めるまろやかな酸っぱさ(愛媛県産)
この写真、化粧品ではありません。
柿酢、そうお酢です。
今回は自然栽培の柿酢を実食レビューしました。
…実はわたし、数年前までお酢が苦手でした。
酢昆布も、酢の物も、お酢ドリンクも、すっぱいものはできれば避けたい。
でも今は、お酢への苦手意識にまったくなくなりました。
私が苦手だったのは、すっぱさが際立っていた味だと気がついたからです。
酸味が控えめのお酢があると知り、お酢の上手な使い方を知ると、自分ですっぱさをコントロールできるようになり、すっぱいカテゴリーとの付き合い方がガラリと変わりました。
いったん好きになると不思議なもので、今ではお酢を好んで使っています。
▼こんな人におすすめ
- お酢を積極的にとりたいなと思っている人
- 柿酢って柿の味がするのかな?と気になる人
- お酢があんまり得意じゃない人
- 酢の物以外の使い方が浮かばない人
- 無農薬と聞いて心躍る人
この自然栽培の柿酢はまろやかな酸っぱさなので、酢ニガテさんも、酢ダイスキさんも、楽しんで味わえると思います。
では、ご紹介します。
陽の光にきらめく琥珀色のお酢
今回届いたのは、30mlの小瓶。
包みを開封して真っ先に思ったのは、色について。
「琥珀色がとってもきれいだなぁ」
太陽の光にかざすと、小麦色ガールのように、よく似合う。
直射日光をずっと浴びさせるわけにはいかないので、陽にさらしたのは撮影時だけですが、透明でキラキラ光るオレンジワインのようで、ずっと眺めていられます。パッケージの装飾が一切なくとも、化粧品や香水のような商品の存在感を感じました。惚れ惚れ。
この後、何カットかグラビア撮影しました(笑)。
<商品詳細>
原材料名:柿(愛媛県産、自然栽培)
酸度:4.5%
産地:佐賀県
内容量:300ml
保存方法:直射日光を避けて保存してください
<商品ポイント>
- 原料に農薬、無肥、除草剤を一切使わない「自然栽培」で育てた柿だけ
- オーガニックストア麻布島崎屋の自社ブランド『地楽(ちらく)』
そのままで飲める優しい酸味
まずはそのまま、スプーンに乗せて一口飲んでみました。
しっかり酢です。でも、まろやかでじんわり飲めます。
もちろん、柿の味はしません。もし柿の味がするならそれは、発酵途中だということ。
柿酢になるには、2段階ステップがあります。
(1)まず、甘い柿はお酒になります。
酵母菌が甘い柿の糖分を食べて、アルコールと炭酸ガスを出し、お酒にするのです。
(2)その次に、柿のお酒は柿酢になります。
酢酸菌が柿酒のアルコールを分解して、酢酸を作り、お酢にするのです。
柿が、柿酢になるまでのロングジャーニーを4行でご紹介しました(笑)。
この柿酢、あまりにすんなり飲めたので、「あれ、お酢ってこんなに飲みやすいものだったっけ?」と思い、穀物酢をひとスプーン飲んでみたら、速攻でむせました。
うん、自然栽培の柿で作った地楽の柿酢はまろやかです。
柿酢をアレンジして楽しんで食べよう
お酢の上手な使い方、それは酸味以外と合わせることです。
味の基本的な構成要素に「五味」という考え方があります。
甘味、塩味、苦味、うま味、そして酸味。
酸味をうまく生かすには、酸味一本勝負!よりも掛け合わせた方がより美味しくなるのです。
&甘味「柿酢と麹甘酒の冷たいドリンク」
麹の甘酒が大好きです(酒粕の甘酒じゃなくってね)。
ごくごくと一気に飲んで、飲み干して、「ぷはっ」となった後に、ワンテンポ遅れてブワッと甘さが押し寄せる感じがたまりません。舌がゆっくり甘さを感じるからなのか、一気に押し寄せて来ると、かなり甘い。
この甘さのキレをよくしたいなと、柿酢を大さじ1杯混ぜてみました。
これが正解!
後味の強烈な甘さがキリッとして、新しいドリンクになりました。
&うま味「10秒で和風フレンチドレッシング」
ドレッシングは手作りが、本当においしい。
とはいえ、めんどうくさいと続かないので、一瞬で作る方法をシェアします。
まず、大さじ一杯のオイルをボウルへ。
その後、大さじより気持ち少なめのお酢を加えて、塩と胡椒、隠し味にちょこっとのお醤油。
これをスプーンでガーッつと混ぜるだけです。
とろりとしたら、完成。10秒くらいでできます。
ボウルに好きな野菜を入れて、できたばかりのドレッシングを和える。
かけるではなく、和えるがポイント。
塩分控えめでも、全体に味がまわってくれます。
私のお勧めは、MCTオイル、柿酢、マルドンの塩、菊醤という黒豆醤油で作るドレッシング。
調味料はこだわっている方です。だって調味料がおいしいと、料理が勝手に美味しくなるから。
自分で作ると、「油・酢・塩・隠し味のうま味」を選べるのも楽しいです。
この隠し味を色々変えれば、バリエーションはどんどん広がります。
例えば、味噌とか。
豆板醤、海苔の佃煮、ねり胡麻、チーズ、アンチョビ…。
旨みの強いものを、ちょっぴり入れてみる。お酢が味を締めてくれるので、成り立ちます。
楽ちんでうまい、これ最強。
&塩味「和えるだけのザワークラウト」
いやはや、これまた簡単な逸品を。
ザワークラウトはドイツ料理の名脇役、ソーセージの横に鎮座する酢漬けキャベツのことです。
本場では、お酢を入れるのではなく、キャベツを乳酸発酵させることで酸っぱくします。
冬場はできあがりまでに1週間かかるので、今回はお手軽に柿酢で作りましょう。
キャベツを千切りにして、塩をふり、揉み込みます。
10分くらいおくと、水分が出てくるので、絞って水気を切ってから、柿酢を大さじ1杯くらい。
量は適当です。自分がおいしいと思う塩加減、お酢加減を、ええ加減で整えてださい。
ドライレーズンを入れたり、本場にならってキャラウェイシードやディルシードを入れたりしてもいいかも。
オイルをかけると、マリネになります。
コテッとした肉料理に抜群に合いますよ。
&苦味「深煎りのコーヒーをマイルドに」
最後は、苦味。
苦い食材がおいしいと思えるのは、大人になったから。
子どもの舌は苦味を敏感に感じるので、おいしいと思えないのです。
山菜、クレソン、パセリ、パクチー、ゴーヤ、ピーマン、ししとう、茗荷、秋刀魚、パクチー、春菊、セロリ、ケール、コーヒー。
ね、大人が好きで、子どもが嫌いなものばっかりでしょ(笑)。
今回は、初挑戦。
深煎りの苦味の強いコーヒーに柿酢を小さじ一杯入れてみました。
これが、結構いけました。美味しかったんです。
酸っぱさは感じず、代わりに苦みが少し和らいで、甘味を感じました。
おおお〜、これは大発見。
調べてみると、ロシアやイタリアではレモンの薄切りをコーヒーに入れるレモンコーヒーというのもあるそう。
浅煎りのコーヒーでやると、酸っぱさが増して、レモンティーみたいになったりするのかもしれませんね。コーヒーの王様と言われるブルーマウンテンは、苦味・酸味・甘味・コクのバランスが良いことで知られていますが、安い深煎りのコーヒーにお酢を足すと、なんちゃってマウンテンのできあがり。
香りとかは足りないですけど、やってみる価値はありますよ(ミルクは入れちゃダメよ、分離するから)。
お試しあれ。
料理を選ぶお酢
希少な自然栽培の柿が原材料だけに、お値段がはります。
この柿酢を煮物に使ってしまうのはもったいないと思っちゃう。
私の場合はダボダボと使う料理の場合は穀物酢を、酢の味を生かしたい場合はこの柿酢をと、使い分けています。
もしもめんどうくさかったら、「手作りドレッシング専用」とか「飲む酢」と決めちゃってもいいかも。