[ Yamabukiの食と旅と体の探究ブログ ]

ハロー。ここは「食と旅、ときどき病気」について語る30s女の小さな部屋です。素敵な食べもの、国内外の旅記、影響力のあった読書、肝臓まわりの体験記がブログのトピックです。うまい例えを言えたときにテンションが上がります。

プラハの街歩き。王様と同じ道を通ってプラハ城へ。

さて、プラハの街に繰り出そう! バスの到着地点だったプラハ本駅を背にして進もうとすると、向かう先にあるのはプラハ城になります。

 

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プラハ本駅からプラハ城までは、テクテク歩くと40分。

徒歩以外では、電車・バス・トラムと交通手段はたくさんあるのだけれど、まだ切符の買い方に不安は残るし、時間を持て余しているので、のんびりプラハの街をみながら城を目指すことに。

 

この日の観光を終えてから知ったのだけど、私がプラハ城に向かうまでに歩いたルートは、なんとプラハの歴代の王様たちが、王様として着任する際に行う載冠パレードで通った道と同じだった! 通りやすかったし、なんか気になったもん。そうだよね、王様も通りますよ。ちょっと嬉しい。

 

プラハには、“王の道”と呼ばれる約2.5kmに及ぶ歴史的な道がある。これは15世紀から約4世紀に渡って、時代が変わるたびに歴代の王が載冠パレードを行ってきた道だ。

ルートは旧市街の火薬塔からカレル橋を渡り対岸のプラハ城まで。 

 

ね!

 

そのルートをご紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

プラハ本駅から高さやかたちの整った建物の並ぶ街並みを通って、中心地へ向かうと、ひときわ印象的な黒の建物が現れます。

 

 

 

(1)火薬塔

これが火薬塔(火薬門)です。

白っぽい街並みに、黒い建物が現れるから、これまたわかりやすい。

 

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火薬塔はかつて城壁の門であった。ここで外国の大使や王候貴族、聖職者たちを迎え、鼓笛隊や兵士、王子たちを乗せた馬車が行列を作り、民衆が見守る中プラハ城を目指して荘厳かつ華麗なパレードが繰り広げられたのである。

 

くすんだ黒い色の建物の方です。1475年にゴシック様式で建てられたこの建物は、17世紀に火薬倉庫として利用されてから、火薬塔と呼ばれるようになったそう。この姿は戦争で壊れて19世紀末に修復されたもの。高さは65mで内部も入れるようです。私ははいりませんでした。

 

◆火薬塔(Power Tower)

時間:3・10月10〜20時、4〜9月/10〜22時、11〜2月/10〜18時

定休日:無休/料金:大人100コルナ、子供70コルナ  

 

 

 

(2) ツェレトゥナー通り

火薬塔をくぐって進むと、ツェレトゥナー通りに出ます。

 

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朝8時はお店はオープン前でしたが、おもちゃやガラス製品などのお土産屋さんや両替ショップ、チェコの食べ歩きおやつトルデルニーク屋さんなどが軒を連ねていました。

 

住所に番地がなかった当時、人々は家の正面に紋章をつけることで自分の家を示した。一角獣や鷲、ブドウ、羊、金の熊……。王の道の両側に並ぶ家々には、それらの紋章が今も残されている。

 

ほんとに家の入り口の上には、立派な彫刻が施されていて、これが数世紀前に目印になっていたのか〜と思うと、軽く気持ちがトリップします。

 

 

 

(3)旧市街広場

ツェレトゥナー通りを抜けると、旧市街広場です。

 

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この広場から、プラハを代表する建物はいくつも見ることができます。

 

通りを抜けて、右手に見えるのはティーン教会。このパノラマは、通りを出てすぐ撮影したから真横にそびえていたティーン教会は写っていないのだけど・・・。

二本のゴシック様式の塔(高さ80m)がひときわ目立つ建物です。教会の前にティーン学校が建っているので、広場からだと塔と建物の上半分だけが見えます。入り口がわかりにくいですが、中に入ることもできます。日本語訳ではティーン教会ですが、正式名称は「ティーン(税関)の前の聖母マリア教会」。裏側に税関があったので、この名前だそうです。

 

ティーン教会(Church of Our Lady before Tyn)

時間:火曜〜土曜 10:00〜13:00、15:00〜17:00/日曜 10:30〜12:00

定休日:月曜、1・2月の火曜/料金:無料(寄付25コルナ )

注意:堂内は写真撮影禁止

 

 

ヤン・フス(パノラマだとクレーン車があるあたり)を挟んで向こう側に見えるのは、聖ミクラーシュ教会。エメラルドグリーン色の塔が2つある教会です。白い城壁の教会でバロック様式ファサードが美しい建物。この教会を建築したのは、ボヘミアバロックを代表する建築家のキリアーン・イグナーツ・ディーンツェンホファさん。何度も建て直されて完成したのは18世紀の初頭。音響がいいために、毎日ミニコンサートが開催されているそうです。私もミニコンサートに行くか迷ったけど、オペラを選んだので、今回は断念しました。

この教会、近くで見なかったんだよな。今思えば、なんで近寄らなかったのか後悔。白くて美しい建物です。

 

◆聖ミクラーシュ教会(St.Nicholas Church)

時間:月曜〜土曜 10:00〜16:00/日曜 12:00〜12:00

ミサは日曜日の10:00〜11:00、水曜日の12:00〜12:30

定休日:無休

 

 

そして、正面に見える塔のある建物は、旧市庁舎(パノラマだと、左側の屋根が青い塔)。大きな天文時計が備わっています。建物として境目がわかりにくく、どこまでが旧市庁舎???となるのですが、第二次世界大戦で破壊されたあと、増改築を繰り返して、旧市庁舎にしたからだそうで。

 

時計のある塔から、黒地の壁いっぱいに人物が書かれた角の建物までが旧市庁舎。

下の写真では、時計塔だけしか写っていないのですが、左にずっと続いていて、黒いスグラフィット装飾のある建物(一分の家)までが旧市庁舎なんです。結構でかい。

 

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トリップアドバイザーの写真を借りてきました。

この左端の黒っぽい建物までが旧市庁舎。やっぱりでかい。

 

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旧市庁舎の全貌

 

この天文時計、美しかった。複雑で見所がたくさんあって、じっと眺めてしまいました。

 

縦にふたつの文字盤が並んでおり、それぞれが作られた宇宙観(天動説)に基づいた天体の動きと時間を表している。上が地球を中心に回る太陽と月、その他の天体の動きを示し、年月日と時間を示しながら1年かけて一周するものでプラネタリウムと呼ばれている。下は黄道12宮と農村における四季の作業を描いた暦で、1日にひと目盛り動く。こちらはカレンダリウムだ。プラネタリウムの両脇にある人形は、虚栄心、貪欲、死神、異教徒の侵略という4つの恐れ、カレンダリウム両脇の人形は歴史記録者、天使、天文学者、哲学者を表している。ふたつの円盤の上には天使の像が置かれている。

 

 

9時から23時 まで、毎時ちょうどに仕掛けが動き出すらしいのですが、運悪くその時間には居合わせず。動くときは、天使の窓が開いて、死神が鐘を鳴らし、キリストの12使徒が窓の中に現れて、最後に時計の一番上の鳩が鳴き、全て終わると塔の上でトランペットが奏でられるらしい。なかなか、立派な仕掛けですよね。見応えありそう。

 

◆旧市庁舎の塔(Old Town Hall)

時間:月曜 11:00〜22:00/火曜〜日曜 9:00〜22:00

定休日:無休

補足:ピンク色の建物の1階に入り口あり。階段かエレベーターで3階に上がってからチケットを購入する。

 

◆旧市庁舎ガイドツアー

時間:月曜 11:00〜19:00/火曜〜日曜 9:00〜19:00

料金:大人250コルナ 、シニア・学生150コルナ 、子供(5才以下)50コルナ 

補足:後期ゴシック様式の旧会議室、12〜14世紀に造られた地下室、ゴシック様式のチャペルなどを見学できる。英語ツアー。旧市庁舎の塔にも上がれる。

 

 

 

(4)カレル橋

旧市街広場をあとにして、先へ進みます。

カレル通りと通って、ヴァルタヴァ川にかかる大きなカレル橋へ。

 

カレル通りは、1月になってもクリスマスマーケットの跡が残っていました。

ここでのクリスマスマーケット、かわいいよなー。見たい!

 

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カレル橋の入り口が見えてきました。

橋の入り口は、大きな門です。いちいち美しい。

 

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カレル橋は、プラハ最古の石の橋。

14世紀後半から15世紀のはじめに建造されたゴシック様式の橋です。

全長約520m、幅が約10m、定期的に置かれている聖人像は30体。

美術館のような橋でした。

 

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この日は風も吹きすさぶめちゃ寒い日。さらに朝方。この橋は、絵描きさんや音楽隊やストリートパフォーマーがいる賑やかな場所らしいのですが、この日はどなたもいらっしゃいませんでした。

 

カレル橋は、12世紀の初めに木造で造られたけれども洪水で流されてしまい、石の橋を作ったけれどもまた流されてしまって、1357年にカレル4世の命で着工して約60年かけて作ったのが、今のカレル橋。27歳の建築家ペトル・パルレーシュさんが担当して、約600年この姿を保ち続けているなんて、すごい27歳! 着工してから完成に至った時には、87歳になっていたペトルさん。見届けられたのかな。

 

橋のたもとには塔が建っていて、登って景観を楽しむこともできます。

旧市街地側の塔と、渡った先のマラー・ストラナ側の塔。

プラハ城を見たければ、旧市街地側の塔に登るべし。

 

◆橋塔

時間:3・10月 10:00〜20:00/4〜9月 10:00〜22:00/11〜2月 10:00〜18:00

定休日:無休

料金:大人100コルナ 、子供・学生70コルナ 

 

 

 

(5)マラー・ストラナ地区

カレル橋を渡ったエリアは、マラー・ストラナという地区。

プラハ城の足元から南にかけてのエリアのことで、街並みは18世紀からほとんど変わっていないとのこと。

 

こちらのエリアにも、聖ミクラーシュ教会がある。旧市街広場にあった聖ミクラーシュ教会もこちらもバロック様式で同じ。違いは、「聖三位一体の祝典」が描かれた大きな円天井のフレスコ画があることなど装飾美術がすごいらしい。それからモーツァルトはこの教会でオルガン演奏した歴史があるそう。クラシック好きにはたまらないかも。

・・・私は行かなかったけど。

 

 

 

(6)新登城道とプラハ

プラハ城を目指して、てくてくてく。

細めの道を入って行くと、長い階段が現れる。

プラハ城に続く新登城道だ。

 

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新登城道

 

てくてく、はぁ。 てくてく、はぁ。 てくてく、ふぅ。

階段が長い。後ろを振り返ると、景観がよくなっている!

少しずつ高くなるので、プラハの街並みがよく見えるのだ。ちょっとやる気になる。

 

そうして階段を登りきると、やっとプラハ城がーーー!

この写真の大聖堂にたどり着くまではまだ道のりがあるんだけど、たどり着いた感を出したいので、この写真を貼っておく。

 

本当は新登城道を登ると、フラッチャニ広場の門に出る。

まるで風神と雷神の像のような、二体の像がプラハ城の門を守っている。

そこの横の入り口を通って、ようやく下記の写真の大聖堂にたどり着くのである。

 

 

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 プラハ城のご紹介は次のブログで。

 

王様と同じ道をとってプラハ城に向かう、という観光ルート。

ぜひ楽しんでください。

 

 

【引用文献】地球の歩き方編集室『地球の歩き方A26 チェコポーランド/スロヴァキア 2018〜2019年版』(ダイヤモンド社、2018年)